絵本の読み聞かせをするママ・パパは多いと思いますが、どんな風に・どれくらい読んでいますか?
専門家や著名ママがいろんな方法を発信していますが、そんな情報や経験談を踏まえて私が実践している読み方を、ご紹介したいと思います。
「そもそも、言葉を話せない赤ちゃん。特に0歳児に読み聞かせをする意味があるの?!」
と思われていますか?私もそう思っていました。
が、話せない間にもちゃんと耳では言葉を聞いており、言葉のインプットはどんどん進んでそのインプット量が、後の発語に影響します。
そのため言葉の語りかけ=インプットはとても重要です。
言葉のインプットをするために、絵本は手軽に言葉を語りかけでき、絵と結び付けることで理解も進む、とても便利なツールです。
絵本の読み聞かせを親子で楽しむためには、どんなアプローチが良いのでしょうか?
なぜ読み聞かせをした方が良いか?
理由
言葉のインプットができる
脳・記憶力を育てる
想像力・感受性を育てる
集中力を育てる
親子のコミュニケーション
こんな理由から、読み聞かせは有効です。
言葉のインプット
言葉を話せるまでの発達段階には、ざっくり言うと
★笑う&喃語が増えてくる
★話さないが理解できる言葉が増えてくる
★話せる様になる(外言語が活発になる)
という様な段階があります。
「聞いている・理解できる=話せる」ではなく、話さなくても言葉を吸収し、理解していきます。
その間に「いかに言葉のインプットを増やせるか」が重要です。(「話すことを促す」必要はありません)
言葉のインプットの方法として、最も手軽で有効なインプット方法が、絵本だと思っています。
読み進めることで自然と言葉のインプットが進む。また絵と合わさることで視覚的刺激も与え、楽しく理解が深められるためです。
絵本の文字を読んでいくことは、何を話すか考えながら”語りかけ”をするよりも手軽。
また”動物・モノの名前などの名詞、色、動き、鳴き声、擬音語(オノマトぺ)・・・”と、本で目にするものを語りかけていけば、絵本の文字以上のインプットをすることもできます。
是非毎日の習慣として、取り入れてみましょう!
脳・記憶力を育てる
知能発達において乳児期は最も重要と言われ、脳の前頭前野(情報を処理する部位)の働きを増やすことで、頭の良さが育まれます。
たくさんの経験をすることが脳への”刺激”となり、大脳の神経細胞を繋げる部分である”シナプス”がたくさんつくられることで、神経細胞同士が回路を繋げ、脳が働くようになるのです。
絵本によりたくさんの言葉のシャワー・絵からの視覚的刺激が与えられることが、”脳を育てる”・”記憶力を育てる”ことに繋がります。
また同じ本を何度も読む事により本の内容を記憶し、”記憶力”が育まれます。
想像力・感受性を育てる
絵本の登場人物の気持ちや次の展開を想像することで、想像力。
感情移入することにより、感受性が豊かになることも期待できます。
集中力を育てる
子供が物事に集中できる時間は短いですし、低月齢ですと読み聞かせも本の最後まで聞いてくれないことも多いです。
でも読み聞かせを続けると本への興味が強まり、最後までしっかり集中して見てくれるようになっていきます。
こういった繰り返しで、集中力が育まれることが期待できます。
親子のコミュニケーション
人間の声は子供の精神状態を落ち着けるための最強の道具だそうです。
その声からくる安心感に加え、お膝の上や隣に座り、肌の温もり・愛情を感じることで信頼感も強くなります。
また読む側も、赤ちゃんとのコミュニケーションでリラックスでき、可愛らしい反応の変化から成長も感じられ、幸せな時間だなあ。と思います。
以上のことから、読み聞かせを継続することはとても価値があると思っています。
絵本の読み聞かせ「効果的な11の方法」
読み聞かせを継続するため、また効果的に行うため、以下の工夫をしています。
2歳未満で絵本に集中しないことも多い&読み聞かせを始めたばかりのお子さん向け
①集中しない時期は、聞いていることにして読み進める
0歳・1歳の時期は発達のタイミングにより、本を読んでも注目してくれず、他の場所にプイっと行ってしまうこともあります。
特にハイハイや歩き出した時期など、動きたい時期にその傾向が強い様です。
「せっかく読んでるのに!」とガッカリして読む習慣を辞めたくなりますが、そんな時は「耳では聞いている」と信じて読み進めます。この子は本が嫌いなのかしら?と思うかもしれませんが、答えはNO。そういう時期なだけです。
視覚と聴覚の両方で感じとって欲しいですが、耳で聞くだけでも、立派な”言葉の語りかけ”になっています。
『良いことに違いない』と信じてやり続けましょう。また、本に興味がでて見てくれる時期がきます。
②反応しない本は、タイミングを変える
時には心が折れるほど、興味を示さない本もあります(笑)。
すごく嫌がらなければ毎日の読み聞かせの1冊に入れ続けてもいいですし、ちょっとお休みしてタイミングを変えて再度読むと、興味を持つ様になることが多々あります。
お子さんのタイミングにより、好きな色・絵や響きが変わるので、「この子はこれは嫌いなんだ」と思い込まず、時期を変えて試してみてください!
③文字を指でなぞる
「これが文字で、本は文字を読んでいくんだよ。今ここを読んでいるよ。」ということが感覚的にわかればいいなと思って、読んでいる文字を指でなぞりながら読む様にしています。体勢によりできない時はしない、と臨機応変に。
④子供にページをめくってもらう
読み聞かせをしていると、自分で次のページをめくる様になりました。
面白いことに、すぐページをめくることもあれば、しばらくじーっとページを見てからめくることもあり、子供なりに次に進むか判断している様です。
指先を使う&本への興味も促せるので、自分でめくる時は、めくってもらいます。(1枚づつ上手にめくれる様になるまでは、こちらが途中までめくり少しアシストします。)めくろうとしない時は無理強いせず、こちらがめくります。
高速でパラパラめくることもありますが、フラッシュカードの様に瞬時に記憶に焼きつける訓練をしているのかもしれないので(笑)、それはそれで良いことにして、各ページで見えたものや起きていることをパッと一言でお話する様にしています。
一説によると、幼児期は情報を写真の様に記憶して取り込んでいく瞬間記憶能力が高く、フラッシュカードなどを継続してトレーニングするとこの能力維持も期待できるそうなので、そのトレーニングにもなるかもしれませんね!
逆にじーっと見ている時は、めくるのを待つ様にします。子供なりに絵や文字を見て、何か考えているので。
⑤高速読み&じっくり読みをMIX
これは専門家ではないゆえですが、”じっくり感情を込めて読む”読み方と、情報量多く”高速でトントン読み進める”読み方、どちらが最も効果的か分からないため、両方行います。
言葉のインプット・脳への刺激を増やすにはどちらが効果的か?わからないし、どちらも良いのではないかと思っています。なのでその時により&本により、両方MIXしています。
例えば、1ページに1イラストの本 は基本は”高速トントン読み”。
でも時には「黄色い靴だね。革靴だね」と語りかけをしてみる。(色を紹介する本などはこのタイプが多いです)
ストーリーがある読み物の本 は、基本は”じっくり読み”。でも時にはリズミカルにどんどん読み進めたり、文字を読まずにそのページの絵や状態を一言で言いながら”高速トントン読み”する。
といった感じです。どれが正しいのかわかりませんが、わからないからこそ色々試したいし、何より読む人が飽きない点が気に入っています!
全てのお子さん向け
⑥1日20冊を目標に、10冊を死守
平均15冊/1日 程度は読んでいると思います。
「3歳までに1万冊」「1日20冊読もう」と著名ママの発言や本で、目にすることがありますよね。
「1日20冊も読めないでしょ?!本当に効果あるの…??」と疑いながら、「本を読むだけというシンプルなことで本当に賢くなれるなら儲けモンだな」と思い4ヶ月頃からやってみています。
20冊のハードルは・・・最初はなかなか読めず諦めようかと思いましたが、このページに記載の方法で「今日も20冊読む!」と決めて深く考えずにサクサク読んでいけば、1歳程度だと本も薄いこともあり、意外と読めるようになりました。
たくさん読むコツはこちら!
・今日は○冊読む!と決める
・読む本を選んで先に積んでおく
・本選びに時間をかけない
・1冊読んでふーっ。と休憩せずに、数冊づつサクサク読んでいく
・注目してくれない日も『耳では聞いている』『良いことに違いない』と信じてやり続ける
・自分が飽きてきたら、楽しめる様に本のラインナップを変える
・自宅にもある程度本を揃えながら、図書館も活用して新鮮さを
1日の終わりには、「1、2…」と声に出して読めた数を数え「今日は○冊読めたね!!」と一緒に喜びます。
ちなみに、仮に生後4ヶ月から始めると1日約10冊。2歳から始めると1日約14冊で3歳までに1万冊読むことができるので、1日20冊のつもりでいれば少ない日があっても余裕で1万冊達成することができます!
言葉や脳がどう育つのか・・・楽しみになります!
⑦本を読むときは周りの音を消す
読み聞かせ時は、テレビはもちろん、音楽も消します。
赤ちゃんにとって複数の音の中から大事な音を聞き取るということは大人より難しいそうで、そのストレスを与えず「今聞くべきはこの声だよ」とわかり本に集中できる様に、BGMは無しにしましょう。
⑧本を選んでもらう
低月齢など、自分で本を選んで来るまでの間は、2冊を見せ、「どっちがいい?」と選んでもらいます。目的は、選択する経験をさせること。
「どっちがいい?どっちが好き?」と質問、選択することが脳に良い。と、育脳教室くぼたのうけん創設者の久保田カヨ子さんがテレビで言っていた記憶があったので。
毎日の読み聞かせ時に次に読む本を2冊選び「どっちがいい?」と子供に選んでもらっています。0歳でもしっかり読みたい方の本を取って。指差せる様になってからは指差して、読みたい本を教えてくれました!選ぶ本で好みがわかって、結構楽しいです!
月齢が進んでも続けますが、自分で「これがいい」「○○(本のタイトル)が読みたい」と主張してくる様になるので、読みたがる本を読む様にします。
ちなみに気に入った本を何度も読みたがる時(10回以上読むことも…苦笑)は、正直読みたくないこともありますが、可能な限り付き合ってあげます。何度も読むことで理解したい、記憶したいのかもしれませんし、記憶力にも繋がるので、反復読みは望ましいことです。
⑨繰り返し読む本を決める
同じ本を何度も読むことで、内容を記憶し暗唱するようになります。
記憶力を育てることに役立つので、本人が楽しんで読める本をえらび、毎日読んでみましょう!
我が家では、「にじいろのさかな」「ぐりとぐら」「たぬきのじどうしゃ」「はらぺこあおむし」等をレギュラーとしてよく読みます。
⑩できるだけ読む人も楽しんでインプットを!
楽しくないと続きません。結果、子供も損しちゃう。そのためにも楽しめる本を選ぶことは重要です。
楽しかった本は本サイトでもご紹介しているので、参考にしてみてください。
読み方としては
・動物が出てきたら鳴きマネする
・顔の表情をマネする
・くしゃみ・あくびをマネする
・「トントン」「コロコロ」などのオノマトペを楽しげに言う
・リズムのある文はテンポ良く、ラップの様な感覚で読む
などすると楽しいし、言葉のインプットにも◎です!
⑪本棚はリビング&”親と子供の本”の両方を置く
生活スペースの中に本棚を設置します。
0歳の時から本棚から勝手に本を出し開く様になりましたが(これは本を出すのが楽しいのもある…)、大きくなり自分ひとりで読書する様になっても、好きな時にすぐ本を手にとれる様に。
また子供は親のマネをしたがるものなので、親も同じ本棚から本を出したり読む所を見せる様にしています。
仕事道具を入れてもいいと思います。子供にだけ強いず、一緒に自然と本を読む様になってくれたら最高ですよね。
ご参考になる点はありましたか?私も道半ばですが、子供は読み聞かせが好きで、本が大好きです。
好きな本には声を出して笑い、本がある場所に行くと自分で本を出してページをめくります。
10ヶ月の終わりに「ママ」「パパ」、11ヶ月に車のことを「ブッブー」と言い、12〜14ヶ月で「アッパー(アンパンマン)」「パーイ(乾杯)」「立った」「ぶー(ぶどう)」「飛行機」など話し、「モーモー」など動物の泣き真似もしたり、少しづつ言葉が増えました。
1歳半頃には大人との会話が成り立ち、2歳になる頃には、驚くほどの語彙を交えた会話や質問(「好きな食べ物は何ですか?」など)も増え、お話が楽しく、言葉は順調に育っています。
全部をということではなく「これはやってみよう!」と思えるものひとつだけでも参考にしていただければ嬉しいです。できることから少しづつ、赤ちゃんと一緒に楽しみたいですね。
お勧めの本も、順次ご紹介していきますね!